言わずと知れたOHLINS倒立フロントフォークの最新機種FGR&T。車種対応ラインナップが少ないですが、40万円弱で買えるフロントフォークとしてはとてもクオリティーが高いと思います。フォークボトムが一体式アルミ削り出しで、美しさも抜群です。
今回は、YZF-R1用のFGR&TをFZ1フェザー流用の為にスプリングレート変更を行いました。標準でついてくる9.5N/mmから10N/mmへの変更ですが、合わせて油面も調整致します。そして仕上げは走行を繰り返し、プリロード、伸び側、圧側と調整をしていくのです。いつも、サスセッティグは料理のようなものと言っていますが、FGR&Tのような高級食材の場合でも調理方法を間違えると、全く美味しくないものになります。
素材がいいとある程度ごまかしも効く部分があるだけに、高級食材が持つ本質のうまみをうまく引き出さないともったいないです。また、今回のようにブレーキも強化されている場合はその特性も考慮してセットアップしないと、Bremboというこれまた高級食材が台無しになります。いい素材をただ取り付けてカスタムするのではなく、いかに本質を引き出せるかに着目すると乗る事が本当に楽しくなるいいバイクが出来上がります。