オーバーホールの目安
サスペンションもエンジンと同じく走行距離や使用方法により管理、メンテナンスを行うと、サスペンションの性能を維持、継続できます。もしメンテナンスを行わない状態で20,000km走行した場合、徐々に消耗、劣化するので慣れてしまい気がつかない事も多いのも事実です。オイル漏れやガス圧低下という致命的な症状が出る前にオーバーホールをお薦めします。
サスペンションが消耗すると以下のような不具合が発生してきます。
- 1.減衰力が低下し、サスペンションの腰感が無くなる。
- 2.ギャップや路面のうねりで収束性が悪くなり、マシンの安定性が悪化する。
- 3.COMP,TENのアジャスト量が増加したり、イニシャル量が増える方向になってゆく。
- 4.フリクションが増加し、サスペンションの動きが渋くなり、症状が進むとチャタリングなどが発生したりする。
※したがって、具体的な問題が発生し易くなるだけではなく、サスセッティングが崩れてしまう。
日常のメンテナンス
走行後に各部の清掃、目視確認、作動確認、OIL洩れチェック、インナーチューブ、リヤショックシャフトの傷をチェック。
特に雨の走行後は、水洗い&乾拭きにて入念に清掃。
定期的に行うメンテナンス
(1)フォークオイル交換
- ・ストリートユースであれば10,000km毎もしくは1年毎、(レースユースは、2~3レース)を目安にフロントフォークオイル交換を行う。
- ・フォークボルトを外し、フォークオイルを交換する。
※サスペンションの性能を安定して発揮する為にもまめなメンテナンスが重要。
(2)前後サスのオーバーホール
- ・ストリートユースでは、2年又は 20,000km走行
レース使用の場合は、シーズンイン前と中盤の2回程度を目安にサスペンションのオーバーホールを行う。 - ・サスペンション内部部品(メタル、バルブを分解し、点検、清掃、交換を行う)
※サスペンションの性能を継続して発揮する為には重要です。- ※大きな転倒の後も、曲がりチェックを推奨併せてステムやリンク廻りを分解、点検、清掃、交換、グリスアップを行う。