関野がtwitterでつぶやいたように、今週はフロントフォーク作業ウィークになっています。OHLINS FGR&T、スーパースポーツの純正倒立フォークからNSR250Rの正立フォーク、はたまたミニバイクNSF100用まで加わって、常に作業場に何本もの棒が…。
リアショックに比べ、フロントフォークのオイル劣化は早いです。理由はいくつかありますが、主にリアショックのように加圧されていない構造上、オイルが常にキャビテーション(空洞現象)をおこしているからです。
当店では1年又は1万kmでのオイル交換、2年又は2万kmでのO/Hをお薦めしています。フロントフォークの動きが正常でないとフロントタイヤの接地感が薄くなったり、ブレーキング時に不安感が出ますからね…
O/Hやオイル交換時、またはリアショックをOHLINS化に合わせてフロントフォークスプリングの交換もお薦めしています。本日完成したこの現行YZF-R1もそうですが、ダイブスピードを抑えようとしてプリロードをかけていくとバリアブルスプリングの柔らかい部分をつぶしきって、初期で極端に硬さが出ます。写真右側2本が純正スプリング、左側2本がOHLINSスプリング、パッと見は変わりませんが(写真を拡大して見比べて下さい)レートが違えば、線径、巻き数、テーパー径が変わり、乗り味が変わります。チョイスしたスプリングに適正な油面調整も合わせて重要です。
見えない地味なパーツですが、フロントフォークの動きが変わる=走りが変わる=『より安全に、より快適に、より楽しく』なりますよ!
舟橋 潤