急激に寒くなって、バイクに乗るのに丁度気持ちのいい秋はどこへやら? 寒暖差もあるでしょうが、スゴく寒く感じるので、今日は完全に真冬仕様のウェアーでバイクに乗り込みました。しばらく忘れていた感覚ですが、タイヤを揉むように暖め、グリップ感をしっかり得られたのを確認してからのセットアップ、そんな季節の到来です。この時期は落ち葉もそうですが、タイヤグリップの変化には十分気を付けて乗るようにして下さいね!
本日ご紹介のカワサキZX14R、実は二週連続で試乗セットアップのご用命頂きました。
二週連続でセットアップの理由は、この写真に納めた二つのパーツです。
まず、お客様は新車購入時に勧められ施したローダウンリンクの確認でご相談を受けました。これまで何回かこのブログにも書きましたが、ローダウンリンクを装着した場合、得られる足付き性とは裏腹に失う運動性能があります。また当然ですが、フロントとのバランスを含めたサスセッティグの見直しも必要となります。
実際に乗らせて頂くと、フロントの切れ込みが強く、路面のワダチでもハンドルが取られやすい… それに加え、アップハンに変更しているのでハンドル幅が狭く、加重をかけにくい高いところで操作するので、常に上体に力を入れておかなければいけない不安定さでした。
この状況をお客様にご説明すると、『言われてみるとそうですね…』と購入時からこの状態だからあまり問題視していなかったものの、いつまでもうまく乗りこなせない原因が判明しました。これが1週間前のお話です。
再び本日ご来店頂いたお客様のZX14Rは、ノーマルリンクに戻されノーマルセパハンに戻っていました。非常に乗り易いと目を輝かせながら、しかも一週間前から走行距離が995kmも増えて! 晴れて、ノーマルリンク&ノーマルセパハンの状態で再度サスセッティグを施しました。
そもそも勝手に倒れる乗り物が、人間の操作によって倒れずバランスを取りながらそれなりのスピードで曲がったりするので、経験上やはり何かパーツを交換する場合は、しっかりとバランスを見直す必要があります。バランスを取ると言う原理原則だけでは説明がつかない、その不思議な感覚に今も取り付かれて、毎日仕事しています!
舟橋 潤