ようやく落ち着いた今だから書けるのですが、このシーズンイン前はワンオフ製作の依頼がかなり多くその車種も多様で随分と机上の計算に時間を費やしました。ワンオフ製作は何も全てがゼロからスタートする訳ではなく、流れとしてはノーマルショックの各部計測から始まり、それに一番近くて適合するOHLINSのベースショックを決めてから、仕様変更を加えながら製作していきます。こんな風にサラッと書くとそんなに難しい作業ではなさそうですが、適合するパーツがOHLINSの設定にない… となると大変です。
パーツ加工を依頼している業者さんに相談して製作してもらったり、このYZF125R用のようにスプリングはEibach(アイバッハ)をチョイスしたりと時には他メーカーパーツの流用もあります。当然、物理的そして予算的に出来る出来ないはあります。ただ、昔から好きな言葉で『頼まれごとは試されごと』と自分に言い聞かせ、可能な限り形にしています。
セッティングも一発で決めることはかなり難しいのですが、先週末のレースで優勝したとのご報告を受けたので一安心と同時にもう少し煮詰めて製品ラインナップ化出来るようにしていきます!
舟橋 潤