レース色が強く、サーキット走行されるお客さんが多いと思われがちな当店ですが、意外とそうでもないのですよ。逆に、ここ最近少し変化が出てきて旧車のご依頼が急激に増えてきているぐらいで、70年代の名車が続々と入庫してきています。
僕は75年生まれなので、当然70年代のバイクってほとんど馴染みがないのですが、乗ると本当に味があって楽しい! そしてサスセッティングの良し悪しが現行車なんかの比でないくらい変化が出ます。当然、このサスセッティグで変化が出る部分に醍醐味&やりがいを感じてしまうのですが、結果的には年代関係なくやはり良く動き、前後のピッチングバランスが良く、適正な車体姿勢で自然な舵角が入るバイクはどれも気持ちよくなるのです。
そして70年代のバイクでは、サスセッティングとも密接に関係するポジションの重要性をすごく感じます。ハンドル幅/高さ/絞り角から始まり、ステップの位置、操作系の位置など、現行モデルの良い部分を反映すると劇的に乗りやすくなるので、このあたりは必ずオーナー様にお伝えするようにしています。
そして今年で40周年を迎えたOHLINSのサスペンションも、現在でもオーバーホールが可能で新品同様の性能に蘇れば、現行モデルに匹敵するストローク感と乗り味が出せるのです。年代を感じる外観美を含めて、70年代のバイクを愛する人の気持ちを深く理解し始めた今日この頃です。
舟橋 潤