先週末に試乗セットアップでご用命頂き、紹介しきれていなかったYZF-R1です。何でも、納車された翌日に当店にお持ち込み頂いたのですが、そのオードメーターを見るとまだ80kmしか走っていないド新車です。納車されてサスペンションの硬さを感じてすぐにご相談頂きました。当然、オーナー様にはサスペンションにも初期のアタリが付くまでは、作動性は良くないこともご説明した上で、現状で動かすようにセットアップ致しました。
動きの硬さを感じるのは、主にリアのみでフロントに至っては標準設定は少し動きすぎです。
フロントフォークは左右で圧側、伸び側減衰が独立しているタイプが採用されています。クリック感も分かりやすく、減衰変化量も十分あっていいです。リアショックは油圧プリロードアジャスターが装備され、圧側減衰調整は高速/低速の2Wayが付いています。この高速/低速の使い方についてよく質問されるのですが、厳密にはっきり分かれている訳ではありません。構造上、ショック本体からリザーバータンクに流れるオイル流量と流速によって決まるのですが、それぞれのバルブの開度によっても影響するので、構造を知らない人に説明をするのは非常に難しいです。標準値から調整する順番としては高速側→低速側の方が体感しやすいと思いますので試してみて下さい。
僕はバイクに乗りながらも、フロントフォークやリアショックのオイルになりきり、どのように流れているかを感じるような癖がついてしまっています… 一度でいいから、ショックの中に入れるなら入ってみたいです。
舟橋 潤