現在お金で買えるフロントフォークの中で最高峰と言えるOHLINS FGRシリーズ。通称『150万円ガスフォーク』です。大抵のバイクは買えちゃいますね… 毎年レース用として限定生産されている商品で、今回メンテナンスさせて頂いたものは2009年モデルとなるFGR900です。一応、買え揃えていた専用工具(これもまたお高いです)の出番がやっと来ました!
先週末、鈴鹿サーキットで山口選手と江口選手によってシェイクダウンされたDUCATI1098Rに装着されていたものですが、次回テストに向けて一度全バラにしてメンテナンス。わずか数時間しか走らせていない新品ですが、さすがに2009年モデルなので各部のグリスアップが必要だったり、オイルの劣化は始まっていて色も黒褐色になっていました。やはり事前チェックは必要でしたね。
『ガスフォークは何が違うのですか?』と良く聞かれるのですが、構造的にはリアショックTTXと全く同じです。圧側、伸び側それぞれバルブがあり、ピストンはソリッドとなります。フォーク内に部屋が二つあり、減衰を発生させる為だけの部屋とスプリングと油面管理する部屋に分かれています。気になる乗り味は、剛性感がたっぷりでフロントに全てを預けられる安心感があります。ただ、その領域はあくまでもサーキットでスリックタイヤを使い切るレベルでしか味わえないと思います。僕もOHLINSのテストコースと鈴鹿サーキットでしか乗ったことがありませんが、性能を引き出すどころか、完全にフロントフォークに乗せられている感じでした。(インプレになってなくてすいません…)一部ストリートでお使いの方は、間違いなくリセッティグが必要なのでご相談下さい。
舟橋 潤