昨日ご来店頂き、試乗セットアップさせて頂いたZX12R。アップハンドルに変更&タイヤ変更に伴うサスセッティングでご用命頂きました。
実際ポジションの変更がハンドリングやサスセッティング、ライディングにもたらす影響力はあなどれません。ハンドルの位置&幅、グリップの太さ&柔らかさ、レバーの位置&形状、ステップの位置&形状、タンク&シートの高さ、柔らかさ、滑り具合など、ライダーがバイクと接している部分全てをポジションの項目として僕は捉えています。
先日のMoto GPに行ったとき、ケイシー・ストナー担当のOHLINSスタッフから聞いた話ですが、ここ数戦ケイシーが調子を取り戻した大きな要因はハンドル位置を前方にオフセットしてからのようです。開幕当初からフロントフォークエンドのフィーリングがしっくりこないと悩みを訴え(何度もフロントから転倒してましてたね)、2009年モデルのフォークに戻したり仕様を色々変えても解決しなかったことが、ハンドル位置の変更で解決してしまったようです。
この車輌はポジションだけでなく、リンクロッドも社外品が装着され、ショック長もかなり伸ばしてあります。非常にどこから手を付けていいものかバランスが難しいですが、車体姿勢を大幅に変更しながら、ポジション変更に合ったサスセッティングを施しました。ZX-12Rのアップハン仕様は、大柄なバイクが振り回しやすくなるので、これはありだと思います。
舟橋 潤